録音に関するエトセトラ②
今回はモーツァルトの弦楽曲を録音してみました。
ディベルティメント k.136 よりアレグロ
チェロが弾けないのでチェロ、ベースは打ち込みですが、バイオリンとビオラは自分の演奏による生録です。
パーティーでよく演奏するクラシック曲だけあって、ほとんどリハーサル無しで演奏しました。ビオラもこの曲に関しては初めて楽譜を読みましたが、ほぼ初見で行けました(^^)/
ベースラインが打ち込みなのでほぼインテンポです。クラシック曲でインテンポ(一定のテンポのまま曲が進むこと)は変ですね。まるで呼吸がない。
でも方法がなかったわけではないんです。
パソコンの音声解析、補正ソフトにはテンポ抽出と言う能力もあって、既存の音声からテンポの変化を先に抽出して、ベースラインに当てて「揺らぎ」を創ってから録音すれば、少しは奏者の息づかいが見えてくるのでしょう。
今回は、
チェロが打ち込みでも弦楽四重奏っぽくなるか!?
と言うのが課題でしたので、何とかクリアーかなと。
聞いてみてどう思いましたか?
どうせインテンポでやるなら、ドラムパーカッションもいれた方がオリジナル性はあがるかな。
実は他にも検証したいことがありました。私は生演奏と演奏用アレンジをすることを基本的な生業としていますが、パソコンで音を作り上げるDTMのプロはこれを聴いてどう思うのだろう?
と言う、素朴な疑問です。
私はまだまだDTMの世界には疎いですが、コンピュータ音楽なるものはテレビゲームを通じてそのめざましい発展をこの身に感じで子供から大人になりました。
最初はファミコン。
同時発音が3つくらいのヘッポコ電子音でしたが、がぜん燃えました。ドラクエ3最高です。
次はスーパーファミコン。
これは同時発音が8だそうで。小規模アンサンブルで豪華になりますね。特にスクエアのファイナルファンタジーやロマンシングサガなどのBGM音楽は当時の自分としては習い事のバイオリンより夢中になって聴いていました。イトケン節最高です。
このあたりから携帯電話で3和音自作着メロなんて流行りだして、青春の無駄遣いをしたものです。
この後、プレイステーションになってソフトがCD化したあたりから、まーゴージャスだこと。内情はいろいろあるそうですが、生音にかなり近い音のサンプリングを使って、ギターやドラム、ピアノなどは僕にはあんまり違いがわからないくらいです。
そんな発展の中、自分の演奏するバイオリンを代表とする弦楽器のソロ音源は、まだまだチープに感じるのは専門家だからでしょうか。
この音源はかなり最高峰のものだと思います。実際かなり近いものがあると思います。良くここまで再現できるなあと悔しさ交じりに感心できます。動画は最初は生音っぽくすこしづつ音源の使用割合を増やして違いをわかりにくくしてあるように聞こえますが40秒辺りからかなり打ち込みっぽい音になります。
他にも面白い動画が。
この動画は笛っぽいもので抑揚をつけてるのかな?
バイオリンの場合、同じ音程でも4つの弦のどれを使うかでキャラクターが大きく異なりますし、動画を使うことで逆に不自然さがにじみ出てしまいます。
音量、ビブラート、弦の種類、弓速など多種多様なパラメーターを駆使すれば将来的にコピー出来る気がします。しかし、バイオリンにはあまりにもパラメーターが多い気がします。
バイオリニストであれば自分の経験からパラメーターを駆使して生音により近づけると思いますが、あまりにも感覚が司る楽器技術で難しいでしょうね。そもそも弾けるなら弾いて録音するのだ。
擬音語とか駆使してパラメーターをかけないのかな。
スタッカートだったら「ラッタッタッタッ」
レガートクレッシェンドだったら「うーー〜〜あーわー〜〜」
、、、
意味不明なレコーディング,,,
だけど音源が生音に近づけば近づくほど、より感覚的なレコーディング技術が必要ですよね。
と、本題が逸れましたが。
崇拝するDTMのプロの方がネット上におわしまして、かねてよりどんな方か気になってなってました。SNSからファーストコンタクトを取り、ある提案をしたら、とても乗り気になってもらいました。どこの誰かもわからない男からのコンタクトにもかかわらず寛容でありがたかった。
話の流れで私のレコーディング音を聴いてもらうことになりました。
とは言え、曲は冒頭にあるモーツァルトのディベルティメント。
既存の「ど」クラシック曲で、新しい曲やアレンジを創り続けるDTMの方からすれば大昔の教本のやうな作品です。ですが、やはりプロの方ですね。寛容です。
優しく(妄想)、良いですね。
言っていただきました。もちろん音そのものに対してだとおもいます。
とてもうれしい事でした。
おかげで当面の目標が出来ました。
弦楽器は「パソコンで再現不可能な音」としてまだまだ可能性がある。クリスハインやLA SCORING STRINGS 2.5のような高価な弦楽器の音源に勝る生音が作り続けれるためにも録音用の技術や知識を取り入れる必要がありそうです。
バイオリンの録音技術に関するわかりやすい書籍ないかな。
Amazonで探したけれどなさそうです。
やっぱり自分で見つけたりプロの意見を聞くしかないなぁ。
面白そうなこと、
まだまだいっぱいです。(^_^)V
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